あなたには口癖がありますか?口癖は、無意識のうちに使っていることが多く、本人が気付いていないことも多いものです。口癖から、その人の性格や心理を知ることもできます。また、ネガティブな口癖はネガティブな思考や行動につながります。口癖を治す方法をご紹介いたします。
あなたは口癖がありますか?
普段、何気なく良く使う言葉を思い出してみてください。それが、あなたの口癖かもしれません。普段私たちは、考えながら話していますが、口癖は無意識のうちに使っている言葉です。意味のない口癖も多いものです。「えーと」「まあ」などといった口癖を自然と使っていませんか? 口癖には、人の深層心理が深くかかわっていると言われています。何気なく使っている口癖に自分の深層心理が影響しているなんて気になりませんか?そのうえ、口癖には、自分では気付かぬうちに、人に不快な思いを抱かせてしまうこともあるのです。 また、ネガティブな口癖は、自分の行動や心理に、悪影響を及ぼすことも知られています。その負の連鎖を断ち切るため、よりよい生き方へ近づくため、口癖についての解説を述べながら、口癖を治す方法もご紹介していきます。
口癖で性格が分かる?
普段、無意識に使っている口癖、実はその口癖から性格が分かるのです。無意識に発する言葉や行動には、人の深層心理が大きくかかわっていると言われています。深層心理とは、自分でも気付かない奥深くにある心の働きであり、表面に表れない無意識の心の働きのことです。 人間は意識している部分が、全意識の10パーセントほどだとも言われています。つまり、無意識の部分が大部分を占めているのです。 その無意識の心の働きが、口癖となって表れるのです。性格は心理的な特性であり、深層心理の影響を受けているのです。したがって、無意識に出てくる口癖は、深層心理がかかわり、性格をも反映しているのです。
人がよく使う口癖とその心理
自分で口癖に気付いている人は、どのような口癖を使っていますか。たとえ、自分で口癖に気付いていなくても周囲が気付いているものです。人がよく使う口癖とその心理をご紹介します。
「まあ」の口癖とその心理
物事をあいまいに伝えようとする時に使うことが多く、自信のない心理が隠れています。はっきり自分の意思を伝えるのが苦手で、優柔不断な面も持っています。この口癖を持つ人には自分に甘い一方、周囲の人にも寛大であり、人間関係がスムーズにいっている人も多いです。
「だから」の口癖とその心理
「だから」という口癖には、自分を正当化しようとする言い訳のために使う人が多いです。自分の非を認めないプライドの高い人でもあり、自己主張が強く負けず嫌いの心理もあります。その一方、自分の意見を述べ、グイグイ周囲を引っ張ろうとする心理も持っています。
「えーと」の口癖とその心理
言葉がうまく出てこない時に、つい言ってしまう口癖です。緊張して自分の考えを言葉にできない時や、自分の考えていることに自信がない心理状態から発する口癖です。周囲にも、困っている、自信がない様子が伝わってしまいます。大切な場では、自信のなさが浮き彫りになるので気を付けましょう。
「逆に」の口癖とその心理
この口癖を使う人は、「私は相手の話も冷静に聞いているうえに、自分の意見もあるのです」といった周囲から自分を認めてもらいたい心理があります。物事をさまざまな角度から見ることもできる人であり、周囲から一目置かれる存在になりたい気持ちも持っています。
「あのね」の口癖とその心理
小さな子供に向かってよく使う言葉です。しかし、話す相手が大人だと少し意味合いが変わってきます。幼さ、子供っぽさを感じさせるこの言葉には、自分をかわいく見せたい、相手に敵対心がないことを伝えたいといった心理があります。穏やかな性格の人に多い口癖です。
「なるほど」の口癖とその心理
相手の意見も受け入れる懐の深さを、周囲にもわかってもらいたい気持ちがあり使う言葉です。その一方、話を聞いていない時、話に否定的な感情を持った時にも使います。その際は、話を聞いていない、否定的な面を相手に悟られないようにしようとの心理もあるのです。
「なんか」の口癖とその心理
この言葉を使う人は、自分の意見を述べるのが苦手でもあり、しっかりした考えがないので伝えられないといった心理があります。精神的に幼い人が多いです。また、ネガティブな傾向があり、「この仕事なんか」「私なんか」と悲観的感情が渦巻いていることも多いです。
「すみません」の口癖とその心理
この口癖がある人は、わりと多いのではないでしょうか。相手とのトラブルを避けたい、自分の低姿勢を示しておけば間違いないといった心理もあるのです。それに加え、自分に自信が持てない気持ちも現れている口癖です。多用するとあなたの評価が下がる可能性もあるので、使う場面を見直しましょう。
「つまり」の口癖とその心理
「私は話を理論的にまとめることができます」といった自信を秘めている口癖です。実際、頭の回転が速い人がよく使う傾向にあります。「つまり」が口癖の人には、リーダーシップを発揮し、率先して行動できる人が多いです。
「たしかに」の口癖とその心理
相手に、「私もあなたの意見に同調します」といった気持ちを感じてほしいといった心理が含まれています。それも、よく聞いたうえでの納得した感情が根底にあります。広い視野で物事を考えられる人にも多い口癖です。
成功者が使う口癖
「成功者」だれもがあこがれを抱きます。成功者と呼ばれる人には、ある共通した口癖があることが多いと言われています。成功者は、ひるむことなく前に進もうとするチャレンジ精神に溢れています。ぜひ参考にしたい、成功者がよく使う口癖を見ていきましょう。
「一緒に~しよう」
真の成功者は、自分本位の態度では、周囲もついてこないし成功もしないと心得ています。そのため、周囲に対して「一緒に~しよう」と口にすることが多くなります。この言葉を使うことによって連帯感が生まれ、チームワークも良くなり、「私はあなたと一緒に頑張っているのですよ」と伝える意味合いもあります。 たとえば、手掛けているプロジェクトを、「一緒に成功させよう」と伝えるのと「成功させよう」と伝えるのでは周囲の感じ方が変わってきます。あなたたちの力が必要なのですと、相手にも伝わり、相手を尊重し受け入れる気持ちも感じてもらえるでしょう。 この言葉には、相手との距離を縮めて、相手と一緒に成し遂げていこうとの意思が感じられます。たとえば、周囲の人が失敗し困っていたら「一緒に見直してみよう」などと口に出せる人になりましょう。そうすれば、あなたに対しての周囲の評価も変わってくるはずです。思わぬ大抜擢を受けることもあるかもしれません。
「ありがとう」
普通の人でも使うことの多い口癖です。普段さりげなく「ありがとう」と言える人は人間的にも素敵な人です。感謝の気持ちを口に出して伝える「ありがとう」の口癖は、自分も周囲も幸せにする言葉です。常に意識して使いましょう。 成功者は、より感謝の気持ちが強くないと真の成功者にはなれません。自分1人で成功したような気持ちを持っていると「ありがとう」の言葉は自然と出てきません。感謝の気持ちが薄い成功者は、いつか転落するでしょう。
「ありがとう」が口癖の成功者は、家庭、職場、自分を取り巻く人への感謝の気持ちを持っています。「みなさんのおかげで、今の自分がある」「自分1人では、ここまで来ることができなかった」との思いがあります。 成功者は、人のみならず感謝の気持ちを忘れません。「ありがとう」を口癖にすると、不思議と周囲に応援してくれる人が集まり、思い描いた展開へと事態が動くことが増えてきます。
「それはいいね」
この言葉には、「相手を褒める」「相手を受け入れる」などの意味もあります。成功者は、新しいことも柔軟に受け入れる姿勢があるので、前向きに周囲の意見にも耳を傾けるので自然と「それはいいね」が口癖になっています。 あなたの意見や行動に対して、「それはいいね」と言われたら、気分が良くなりませんか?認められた、褒められたとの気持ちが湧いてくるはずです。その言葉を周囲に使うようにしてください。 そうすることによって、周囲の良さに気付き、物事を良い面から捉える習慣が身についてくるのです。仕事やプライベートでも、ポジティブに考えられる人が成功していくのです。
「やってみよう」
成功者は、チャレンジ精神が旺盛で常にアンテナを張っています。何かアイディアが浮かんだら基本的に「やってみよう」と考えているので口癖になるのも当然です。普通の人は、一歩踏み出せずにいるところを、簡単に前に進もうとします。 ただ、やみくもにチャレンジしようとするのは無謀とも言えるので、成功者は、それも承知の上でやってみようとします。もちろん、前向きな姿勢を持ち、リサーチもし、迷っているのならチャレンジする考えです。 成功者は、失敗を恐れない気持ちも持ち合わせているので、もし失敗したらその時に軌道修正すればいいと考えています。トライアンドエラーの精神で、成功を手に入れています。あなたも迷ったら、「やってみよう」と口に出し、失敗をも恐れないチャレンジ精神を身に着けてみましょう。
「きっとうまくいく」
多くの成功者は、ポジティブな言葉を使うと物事が良い方向へと流れることを知っています。それで、自分や周囲の人を鼓舞し、自分を信じる気持ちから、「きっとうまくいく」と口に出します。多少不安でも、この言葉を口に出すことによって、本当にうまくいくような気持ちになるものです。 その気持ちが、自分の背中を押してくれます。この言葉は、迷う自分に対しても、成功やうまくいく自分をイメージさせる力を持っています。心の中で思っているよりも、口に出した方が断然効果が高いのです。あなたもこの言葉を、口癖にすることによって、自分に自信が持てるようになるでしょう。 そうすると、本当にすべてが、うまくいく気がしませんか。それが大事なのです。人はイメージすることによって、イメージする自分に近づけるのです。物事が本当に好転していく「きっとうまういく」を使ってみましょう。
人をイラっとさせる口癖
無意識に使っている口癖が人に快感を与え、その上、口癖が原因で品格まで疑われてしまうこともあります。それは、人が発する言葉が、その人の性格や内面を表していると感じている人も少なくないからです。人をイラっとさせる口癖がないか、この機会に見直してみましょう。
「てゆーか」
若い人がよく使う口癖の1つです。親しい友人の前ならともかく、場をわきまえて使うように注意が必要です。このくだけた言葉は、だらしのない人だとの印象を与えてしまいます。人の意見を無視し、自分の考えだけ述べる、しかも上から目線の「てゆーか」は、人をイラっとさせてしまいます。
「別に」
この言葉には、相手を不快にさせる要素が詰まっています。あなたが投げかけた問いに対して「別に」と答えられたらどうでしょう。そこには、相手に対する敵対心、反抗心などの気持ちが感じられ、ゆがんだ心理が見て取れます。どうでもいいとの思いがあり投げやりなこの言葉は、使わないように心がけましょう。
「でも」
相手との会話に、冒頭「でも」と言ってから話始める人がいます。話初めに、「でも」といった否定的な言葉が入ると、聞く人は嫌な印象が残ります。そのあとに、どんなに素晴らしい内容の会話をしたとしても台無しになってしまいます。この人は、なんでもネガティブに捉える人なんだとの印象を与えてしまうので気を付けましょう。
「はいはい」
「はいはい」という口癖は、相手を見下したような、相手にするのが面倒な心理が見えて、人をイラっとさせます。また、人の話をよく聞いてくれているのかなと思われても「ハイハイ」とあいづちをしたら、適当な対応との印象を持たれ不快な感情を与えてしまいます。
「どうせ」
「どうせ」の後に続く会話は、ネガティブな内容だと、周囲も察してしまいます。実際に否定的な会話が続くことがほとんどです。投げやりで、あきらめの気持ちが相手にも伝わり、イラっとさせてしまいます。
「だったら」
「もし~だったら」と仮定の話を引き合いに出して使うには、気にならない言葉ですが、状況により不快感を与えてしまうので注意が必要です。この言葉も冒頭で使うとネガティブな文章を連想させてしまいます。言い訳がましい性格の人と思われることもあります。
「それで」
会話の途中に、相槌のつもりで、「それで」と言ってしまう口癖の人もいます。言われたら、イラっとした感情を持ち、それ以上話そうという気持ちがうせてしまいませんか。相手の話を真摯に聞こうとする気持ちが感じられません。「それで」は、相手を急がせるような雰囲気をもたらします。
「マジで」
若い人が、普通に使う言葉ですが、大人でも口癖になっている人が少なくありません。大人で、この言葉を多用すると、信頼のおけない、適当な性格の人だと思われてしまいます。印象が悪い口癖です。「マジで」が口癖の人に、深刻な相談や助言を求める気持ちにならないはずです。
「要するに」
この言葉は、自分の意見を「要するに」と前置きして聞いてもらいたい心理が周囲にも伝わり、不快な気持ちを抱かせてしまうことがあります。偉そうな物言いに、面倒な人柄が垣間見える口癖でもあるのです。
「なんで」
小さい子供ならともかく、大人が「なんで」の言葉を多用すると、違和感を感じませんか。この言葉に周囲は「うざい」「面倒」といった感情を抱いてしまいます。自分で物事を突き詰めて考えることをせず、すぐに相手に聞いてしまう人が使います。また、自分が納得するために説明を求めてくる理屈っぽいタイプの人も使う傾向があります。
口癖を治す方法
今まで述べた口癖を、あなたも使っていませんか?口癖は無意識に発していることが多いので、まずは、自分の口癖を知ることが大切です。口癖は長い間、自分に染み付いた習慣のようなものです。簡単に変えることは、できませんが意識をして訓練を重ねていけば治すことはできます。 家族や親しい友人に自分の口癖を聞いてみるのもいいでしょう。口癖がわかったら、治したい口癖を紙に書き出して、視覚的にも意識しましょう。そして、それを、どのように言い換えるべきかを考えて、口癖の横に書き加えましょう。 そして毎日、言い換えの言葉を声に出します。口癖を治すのには時間が必要なので、焦らず、治そうという強い気持ちを持ちましょう。そして、人と話す時は、口癖を意識して、普段より考えながら少しゆっくり話すように訓練します。根気強く続けるといつの日か、口癖が治っているはずです。
ネガティブな口癖を言い換える例
先に述べたように、ネガティブな口癖は、無意識のネガティブな感情の表れでもあるのです。ネガティブな感情は自分自身の可能性をせばめて、残念な人生につながります。まずは、ネガティブな口癖を言い換えて、少しずつポジティブな感情が湧いてくるようにしてみましょう。
例1:「最悪」を「ピンチはチャンス」と言い換える
人は最悪な気持ちになった時、「最悪」と口に出してしまいがちです。すると、ますます最悪な事態が起こったと脳が捉え、精神的にも冷静さを欠き、パニックになったり落ち込みます。 「最悪」は本人にとってピンチですが、「ピンチはチャンス」という言葉に置き換えてみてください。ピンチはチャンスとよく言います。実際にピンチは、チャンスへと変わる可能性があります。 最悪の状況も、それをターニングポイントとして、良い方向へとかじを切るチャンスと捉え乗り切るきっかけにしましょう。
例2:「めんどくさい」を「まずは少しだけやってみよう」」と言い換える
ついつい言ってしまうのが「めんどくさい」という言葉です。口に出してしまうと余計、めんどうになり動くのがおっくうになってしまいます。めんどうくさいと思うこと自体、大変なことをやらなけらばとの気持ちが根底にあるからです。 そこを、「少しだけやってみよう」と言い換えて気持ちを少し楽にしてみましょう。少しだけでいい、全部完璧にやり遂げる必要はないと感じ、動き出せるのではないでしょうか。前向きな気持ちになり行動に移せるきっかけの言葉になるはずです。
例3:「疲れた」を「よく頑張った」と言い換える
「疲れた」が口癖になっている方も多いのではないでしょうか。実際、仕事と家庭、そして子育てをこなす女性も大勢います。気が休まらない日々を過ごしているはずです。周囲から見ても、「本当に頑張っている、お疲れ様」との気持ちを抱きます。 日頃、頑張っているあなたに向けて、「疲れた」を「よく頑張った」と言い換えてみましょう。実際、疲れているあなたは頑張っているのですから、大きな声「よく頑張った」と自分をほめてください。
例4:「無理」を「できることがあるはず」に言い換える
自分にはできそうもないと思い「無理」とすぐに口走ってしまい、それが口癖になっている人もいます。少し冷静に考えると、無理が口癖の人には、成功者はいないと気付くはずです。先にも述べましたが、成功者は「無理」という言葉を好みません。 「無理」と言ってしまったら、それから先はないと知っているからです。目の前が開けるチャンスをつぶしているのと同じだともわかっているのです。成功者は、無理と思わずに「やってみよう」と考えます。 しかし、「無理」を「やってみよう」に言い換えるには、普通の人には少しハードルが高いかもしれません。せめて、「無理」を「できることがあるはず」に言い換えてください。自分にはできないと思い込んでいますが、そんなことはありません。必ずできることがあるので、できることを探して、そこから先に進めばいいのです。
例5:「イライラする」を「深呼吸をしてみよう」と言い換える
だれでもイライラすることはあります。しかし、その感情を「イライラする」と口走るのと言わないのとでは、周囲や自分への影響も大きく変わります。「イライラする」と言った時点で、イライラはさらに増幅してしまいます。周囲の空気も悪くなります。 それで、「イライラする」を「深呼吸してみよう」と言い換えてください。気持ちがその時点で少し落ち着きませんか。深呼吸をしてみようと言った後に、実際深呼吸をするところまで行ってください。イライラした気持ちが、静まり冷静にもなれます。
口癖を見直して品格のある人になる
口癖について述べてきましたが、いかがでしたか。実際口癖によって性格まで分かってしまうのですから、少し注意をして使いたいものです。ネガティブな口癖は、深層心理が関係しているとは言え、ネガティブな感情が生まれ、物事も良い方向へと動きません。 まして、人は、言葉使いによって、人間性や性格まで印象づけられてしまうことも少なくありません。周囲が不快に感じる口癖が、大切な仕事の場面で出てしまったらどうでしょうか。そのような人には、重要なポストや仕事を得る機会も減るはずです。 この機会に、あなたの口癖を見直し、気付いた方は治してみましょう。そして、成功者の口癖を参考にして、望み通りの人生を、品格のある人になり歩みましょう。
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