質問したことに対して、答えや意見ではなく、質問で返してくる人っていますよね。
「聞いてるのはこっちなのに!」とイラっとすることもあるのではないでしょうか。質問に質問で返す人の心理や、質問で返ってくるとイラっとする理由、質問に質問で返す人の対処法をご紹介します。
質問に質問で返すのは失礼?
質問に質問で返すというのは、失礼だと思っているのではありませんか。では、質問に質問で返すことのどういう部分が、失礼になるのでしょうか。質問に質問で返すことで、相手をイラっとさせてしまうことが多いです。 相手に不快な思いをさせるという点では、失礼かもしれませんね。では、質問に質問で返す人はどうして質問で返すのでしょう。質問に質問で返す人の心理はどうなっているのか、質問に質問で返すことは本当に失礼なことなのか、これから一緒に見ていくことにしましょう。
質問に質問で返す人にイラっとする人は半数以上
質問に質問で返ってくると、イラっとする人は半数以上です。質問したのに質問で返ってくると、話がなかなか進みませんよね。どうして質問で返してくるんだろうかと相手の心理を疑います。 質問しても質問で返ってきて、答えや考えが返ってこない相手だと思うと、今後、その人に質問するのはやめようと思いますよね。そうなると、質問に質問で返す人は周囲からの信頼を失ってしまいそうです。質問に質問で返す人は、一体何を考えているのでしょうか。
質問に質問で返す人にイラっとする理由とは?
どうして、私たちは、質問に質問で返す人にイラっとするのでしょうか。質問に質問で返す人に対して、私たちはどのように捉えているのかを知るために、イラっとする理由について考えてみることにしましょう。
理由1:答えもしくは意見が返ってくると思っているから
人は無意識に、質問したらなんらかの答えがあると当たり前のように考え、相手からの答えの聞く心構えをしています。それなのに、相手からは答えではなく、質問が返ってくると拍子抜けしますよね。そして、自分の期待を裏切られたと無意識に判断し、イラっとします。 人は、自分が「当たり前」だと思っていることを、相手がしない、できないと、その相手に対してイラっとする傾向があります。つまり、「質問すれば答えが返ってくる」という「当たり前」を相手がしないので、質問に質問で返す人に対してイラっとするのです。
理由2:話を聞いていない、考えてようとしていないと思ってしまうから
質問に質問で返ってくると、自分が質問した内容を聞いていなかったのかと感じるのではないでしょうか。あるいは、同じ内容をオウム返しのように質問で返してくると、質問の内容に対して、考えようとしていない、思考が止まっているのではないかと思うのではないですか。 そんな相手の対応は、真剣さや誠実さがないと感じ、質問をした自分のことを軽く考えていると感じるのではないでしょうか。自分が相手にとって、そのような立ち位置だと実感すると、相手に対してイラっとしますよね。
あなたは、自分の話を真剣にしっかりと考え、一緒に問題を考えて欲しいと思うからこそ質問をする相手に選んでるはずです。それなのに、話を聞いていない、考えようとしていない様子を感じるので、質問に質問で返す相手に対してイラっとするのです。
理由3:質問に質問で返してはいけないと言われてきたから
あなたはどうして、「質問に質問で返してはいけない」と思っているのでしょうか。あなたはどうして、「質問されたら、なにか答えを言わなくてはいけない」「質問がわからなかったら”わからない”と言わないといけない」と思っているのでしょうか。 私たちは、どこかで「質問には質問で返してはいけない」ということを学んでいるのです。幼いころに両親に教えられた人や、学校で先生に教えられた人もいるでしょう。
友人関係のなかで、質問に質問で返したら怪訝そうな顔をされ、質問に質問で返してはいけないんだと学んだ人もいるかもしれません。テレビ番組を見て、学んだ人もいるかもしれませんね。 それぞれ、学び方は違いますが、多くの人が、どこかで「質問に質問で返してはいけない」「わからないときはわからないと言う」ということを学んでいて、それはみんなが学んでいる、言わば「常識」だという考えを持っています。
そのため、質問に質問で返す人に対して、常識を知らない非常識な人と感じるのです。人は非常識なことに対して、厳しくなり、イラっとするのです。
質問に質問で返す人の心理とは?
質問に質問で返す人にイラっとする理由について考えてみましたが、では、どうして質問に質問で返してくるのでしょうか。質問に質問で返す人がなぜ、質問で返すのか、心理を探っていくことにしましょう。
心理1:誠実で真面目な対応を心がけている
相手に対して誠実で真面目な人は、相手の質問に対してしっかりと答えようと思います。そのため、相手の質問に対して的外れな答えをしないために、質問の内容や質問の意図など、少しでも多くの情報を得ようとします。そのため、質問に質問で返すことがあります。 相手が本当に欲しいと思っている答えを正しく返そうと真面目で、誠実であるからこそ、質問に質問で返してしまうことになるのです。
心理2:もう少し自分で考えて欲しい
なんでもすぐにわからないことがあったり、困ると誰かに質問をして、解決しようとする人っていますよね。自分で考えて試行錯誤することも成長するためには必要なことです。質問に質問で返す人は、質問した相手にもう少し自分で考えて欲しいと思っている場合があります。 それは、突き放した考えではなく、成長するためにも自分でもう少し考えてみてほしいという親心のようなものです。質問に質問で返す人は、質問で返すことによって、相手に考える機会を与えているのです。
質問されたことに答えを示すのではなく、あえて「質問」という形を使って、物事の考え方の順番や、考える必要があることなどを、間接的に相手に伝えているのです。そうすることで、自分で考えることができ、今後に生かすことができると考えているのです。
心理3:相手にわかるように伝えられるようになってもらいたい
自分が誰かに質問をするとき、質問したいことだけをポンっと相手に伝えてしまうことってありますよね。自分が相手に伝えたいと思っているだけが全面に出てしまい、相手からすると何を言っているのかわからないという場合があります。 質問をするにしても、順序だてて話をしないと、質問したいことが相手に伝わりません。質問に質問で返すことで、自分が欲しい質問の答えを相手から得るために、相手にどんな情報を伝える必要があるかをわかってもらうために、質問に質問で返す方法をする場合があります。
心理4:明確な答えをしたくない
質問されたことに対して、答えや自分の考えがはっきりしていたとしても、明確な答えをしたくない場合は、質問に質問で返します。質問に答えることで、自分にも責任が生じると考えていたり、自分の答えや考えに自信がないという場合があります。 また、質問に質問で返すのは、自分の答えによっては、自分の立場が悪くなるかもしれないと周囲の様子をうかがって、明確な答えを避けようとしている場合もあります。
心理5:相手の考えを知りたいとき
質問に質問で返す人は、質問した相手の考えをもっと深く知りたいと思っています。質問に対して、自分の考えを述べてしまうと、相手の考えを聞くことができなくなってしまう可能性があるから、自分が答える前に質問をするのです。 例えば、質問をした相手が自分よりも立場が上の人だった場合、その人の答えが自分の考えとは違っていても、質問した手前、上司の答えにそのまま流されてしまうということがあります。
友人とショッピングに行ったときに、2着の洋服のどちらがいいか迷ったときに、どちらがいいか友人に意見を求めるとします。どちらがいいか迷ってはいても、どちらかに心が傾いているはずです。 自分が少しだけ気に入っているものと友人が勧めたものが違っていた場合、聞いた手前、友人が勧めた方を選んでしまうという経験があるのではないでしょうか。人に答えをもらうと、自分の気持ちや考えと違っていても、質問に答えてもらったという気持ちが生まれます。
そのため、自分の気持ちや考えを封じて、相手がくれた答えに従ってしまいがちです。質問に質問で返す人は、そういう人の心理をわかっているので、自分が答える前に、対等であるために相手の考えを聞いておこうと考えているのです。
質問に質問で返す人への対処法3個
質問で質問で返す人とは、どのように付き合うのが良いのでしょうか。イラっとして、心を乱されないためにも、質問に質問で返す人の上手な対処法をご紹介します。
対処法1:自分の考えを先に述べる
質問をするときには、聞きたいことだけではなく、自分はどう思うのかなど自分の意見を先に伝えたうえで、質問をするようにしてみましょう。そうすると、相手に質問をしている意図や質問の内容を理解してもらいやすくなります。 何度も質問のやり取りをしないで済むように、最初から自分の考えを相手に伝えておくと、相手との会話を有意義な内容にすることができますよ。
対処法2:質問返しの理由を考えてみる
質問に質問で返ってくると、イラっとしがちですが、質問で返した人には質問で返した意図があるかもしれません。イラっとする前に、質問で返ってきた理由を考えることは、あなた自身の成長に繋がるかもしれませんよ。
対処法3:質問することをやめる
自分がどんなに丁寧に質問の内容を伝えても、質問で返すという人もいます。答えがわからなくてもわからないと言うわけでもなく、質問をそのまま返してきたり、自分の考えや意見を答えてはくれない人は、どんな質問をしても決して答えが返ってくることはないでしょう。 質問で返すことが、その人にとってその場を凌ぐためだけの方法である場合は、あなたにとって何も有益なことはないので、その人に質問をするということをやめましょう。そんな相手とのやりとりは、あなたの時間と労力の無駄になります。
【番外】質問に質問で返した方がいい状況とは?
質問に質問で返す人に対して、イラっとする人が多く、質問で質問で返すことは良くないという印象がありますよね。しかし、状況によっては、質問に質問で返す方が有効な場合もあります。 質問に質問で返す方が良い状況をご紹介しますので、質問で返すということを有効に使うために役立ててください。
状況1:相手にしっかりと考えてもらいたい時
すぐに質問をして、簡単に答えを導きだそうとする相手に対しては、質問に対してすぐに答えを与えるのではなく、質問で返して、相手に考えさせる機会を与えるということが必要です。質問で返すことで、相手に考えるという機会を与えるということができます。 あなたがもし、すぐに質問をして答えを得ようとしている相手に自分でしっかりと考えて、成長していってほしいと思うのであれば、質問に質問で返すという方法は有効です。
状況2:相手の質問の内容が不十分な時
質問の内容に対して、情報が不十分過ぎて、何を聞かれているのか、どんな答えを求めているのかわからない場合は、安易に答えずに質問をして情報を聞き出すことが必要になります。 「こういうことが聞きたいんだろう」と勝手に予測して、答えてしまうと、もっと詳しく聞いていれば違う答えだったのにということが起こる可能性があります。それがなにかのトラブルに発展してしまうと、答えたあなたにも責任が及ぶ可能性があります。
質問の内容があやふやな場合は、相手に質問の内容を確認し、質問の内容を共有するためにも、このような場合には、質問に質問で返す方が良いと考えられます。
状況3:答え方を慎重に考える必要がある時
質問の内容が、あなたの考えや意見を尋ねる内容の場合は、すぐに答えずに質問で返し、相手の出方を見る方が良いよいう場合があります。質問自体が、明確な答えを求めているものではなく、その質問があなたを陥れようとしている罠かもしれないからです。 どんな答えをしても、あなたの意見や考えとして誰かに伝えることであなたの立場が悪くなる可能性がある質問かもしれません。意見が二つや三つ、いくつかに分かれそうな質問の場合は、自分が先に答えるのではなく、相手の答えを探るために質問で返す方が安全です。
質問に質問で返すことは善か悪か?
いかがだったでしょうか。質問に質問で返すことにも、理由がある場合があるということを知ってもらえたのではないでしょうか。相手をイラっとさせてしまう可能性が高いですが、質問に質問で返す理由がわかれば、有効に使うことができます。 質問に質問で返してきた相手には、あなたに何かを伝えようとしているのかもしれません。質問に質問で返すことは、使い方次第で良くも悪くもなるのではないでしょうか。
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