レミニセンス効果とは?効率良く記憶を定着させる勉強法を解説

ビジネス心理

効率良く記憶を定着するためにレミニセンス効果を使うという方法があります。

試験前に一生懸命覚えようとして徹夜をした経験はありませんか?中々覚えられなくて悩んでいる人もいるでしょう。今回はレミニセンス効果を用いて効率よく勉強する方法を紹介します。

覚えたいのに中々覚えられない!

勉強をしていて覚えたいのに中々覚えられないということはありませんか?試験直前に頑張って覚えようとして徹夜した経験がある人もいるでしょう。徹夜までしたのに、いざ試験となると覚えたはずのことが出てこないなんてこともあります。 徹夜して覚えるという勉強方法は実は時間を使うだけでとても効率が悪いことなのです。では、効率のいい覚え方とはどのようなものなのでしょうか? それがレミニセンス効果を用いた勉強方法なのです。ここではレミニセンス効果の説明と、レミニセンス効果を用いた勉強方法を紹介します。

レミニセンス効果とは?

レミニセンス効果とは、記憶した直後よりも一定時間たってからの方が記憶を思い出すことができるというものです。「一定期間」というのは数分から数日単位まであります。 レミニセンス効果は効率のいい勉強方法に活用できると注目されています。さらには、勉強だけでなく運動や視聴覚かどの感覚の記憶、さらにはビジネスにも活用できるものなのです。

レミニセンス効果が起る理由

脳は自分が生き残るために有効な情報かを取捨選択します。そして不要な情報は排除し、必要なものは記憶しておくのです。この取捨選択に時間がかかるので、覚えた直後よりも一定の時間がたってからの方が思い出しやすくなるのです。 覚えた直後の方がすぐに思い出すことができると思っている人も多いのではないでしょうか?そしてそう思っている人ほど「どうして中々覚えられないのだろう」と悩みがちです。 覚えた直後はまだ脳が情報を整理できていない状態です。ただ時間をかけて覚えただけでは集中力の低下や、飽きといった記憶に邪魔な要素があります。一定の時間をおくことで、そいうった邪魔な要素を整理して必要な記憶を思い出しやすくなります。それがレミニセンス効果が起る理由なのです。

レミニセンス効果の2つの種類

レミニセンス効果には2つの種類があります。この2種類の特徴を知っておくことで、よりレミニセンス効果を活用することができます。

ワード・ホブランド効果

レミニセンス効果のうち単語の羅列など意味を持たない内容の記憶は、覚えてから数分から数時間後に思い出しやすいです。これをワード・ホブランド効果と言います。英単語の暗記などはこれにあたります。

バラード・ウィリアムズ効果

レミニセンス効果のうち意味をもった内容の記憶を数日の間に想起することをバラード・ウィリアムズ効果と言います。詩や文章など意味を持った内容は、覚えた直後よりも数日後の方が思い出しやすいのです。

寝る直前の勉強が効果的な理由

レミニセンス効果は睡眠をとることでより発揮することができます。勉強してからすぐに睡眠をとることで記憶の整理ができ寝る直前に覚えたことを記憶として残しておくことができるのです。 勉強して頭の中に叩き込んでも、寝ると忘れてしまうのではと思っている人も多いのではないでしょうか?試験前に徹夜する人には「寝ると忘れる」という不安がある人もいるのです。 しかし、実際は睡眠をとることでレミニセンス効果を発揮して勉強した内容をしっかりと覚えることができます。なぜなら、しっかりとした記憶は主に睡眠中につくられるからです。

寝てる間に人間の脳の中の記憶が整理されます。勉強したときすべてを理解できなくても、時間がたってから理解できたという経験をした人もいるのではないでしょうか?それは脳が情報を整理整頓してくれたからなのです。 寝る直前に勉強すると、脳の中の情報を整理することができます。そのため覚えたことを時間をおいて思い出しやすくなるのです。

睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があります。ノンレム睡眠が脳を休める睡眠で、レム睡眠が身体を休める睡眠だとということを知っている人もいるでしょう。実はレム睡眠とノンレム睡眠はそれだけではなく記憶を整理する役割もあるのです。これがレミニセンス効果にも影響しているのです。

レム睡眠は新しい記憶と、かつての記憶や経験を関連づける役割をします。さらに次に思い出そうとするときに、スムーズに思い出すことができるように索引を作り出します。 ノンレム睡眠には深いノンレム睡眠と浅いノンレム睡眠があります。深いノンレム睡眠は、睡眠の前半に多く「いやな記憶」を消す働きをします。一方、浅井ノンレム睡眠は睡眠の後半朝方に多く手続き記憶を固定する働きをします。 手続き記憶は長期記憶のひとつです。自転車の乗り方や楽器の演奏の仕方などの運動技術がこれにあたります。課題解決やパズルを解くといった認知技能も長期記憶になります。これらは反復することで行動が記憶されるのです。

浅いノンレム睡眠は昼間記憶したことを結合する働きもします。そうすることで様々な過去の記憶を関連付けることができるのです。 時間がたっても残る長期記憶に対して、瞬間的な記憶で短期記憶というものがあります。短期記憶は、音声を聞いて数字を覚えたりパスワードを記憶して入力するようなことです。他の作業をする時には忘れてしまうような瞬間的な記憶なのです。 短期記憶もしっかり覚えている人もいるのではないでしょうか?それは短期記憶も反復することで脳内に記憶することができるからです。ただ反復するだけではなく睡眠を挟むことで脳に定着すると言われています。

レミニセンス効果を活用した勉強法

試験前に一生懸命勉強しても中々覚えられなくて悩んでいる人も多いのではないでしょうか?レミニセンス効果を活用することで、効率的に勉強することができます。ここではレミニセンス効果を活用した勉強方法を紹介します。

寝る30分前に集中して勉強する

人間が最も集中できるのが30分間と言われています。それ以上は飽きがきてしまったり、雑念が入って集中できなくなります。そうなると覚えようと思っても中々覚えられないばかりか、脳が整理する情報が多くなってしまいます。 そのため、寝る30分前に集中して勉強するのがいいのです。集中して勉強したあと寝ることで脳内が記憶を整理することができます。そうすることでレミニセンス効果をもたらすことができるのです。 毎日寝る30分前に集中すると決めておけば勉強の習慣もつくでしょう。勉強した内容は数日後に確認テストをしてみるといいです。これを繰り返すことでレミニセンス効果が実感できるでしょう。

休憩をしっかりとる

人間が記憶しようとすると、脳は記憶しようと興奮する反面で抑制もします。せっかく覚えようとしても脳が抑制してしまっては、しっかりと記憶できないでしょう。「何時間も費やしたのに全然覚えてない」なんて嘆く結果になるのではないでしょうか? 覚えたいことをしっかりと覚えるためには休憩することも大切なのです。つまり、何時間も続けて勉強するのはレミニセンス効果を発揮できないということです。続けて勉強していると様々な情報が脳内に混在してしまうでしょう。 レミニセンス効果を活用するには続けて勉強し続けるのではなく、覚えてから一定の時間を置くのが大切なのです。英単語の暗記などは時間を決めて覚え、10分程度時間をおいてから確認することを繰り返すとレミニセンス効果を活用した勉強ができます。

複数回に分けて復習する

人間は覚えたことを忘れてしまう生き物です。というと、これまで説明したことと矛盾しているのではないかと思うのではないでしょうか?レミニセンス効果は覚えてから一定の期間おいてからの方が思い出しやすいというものです。 覚えても復習しないで放っておくと忘れてしまうものなのです。つまり、復習することでレミニセンス効果が発揮されて脳内に記憶することができます。 覚えてから数十分以内に1回、数日以内に1回、1週間以内に1回復習してみるといいです。その間には睡眠も挟むはずです。睡眠中に情報を整理して脳内に記憶を定着させることができるでしょう。

どうしても覚えたいことはよく見る場所にメモを貼る

試験前などでどうしても覚えたい単語などがある人もいるのではないでしょうか?覚えたいものがたくさんあると中々覚えられないものです。 そんなときは、覚えたいことをメモに書いてよく見る場所に張っておくといいです。例えば冷蔵庫、トイレ、部屋のドアなどです。これらはずっと見続けているわけではなく一定の時間をおいて目にすることになるでしょう。 そうすることでレミニセンス効果が発揮されて、その記憶を思い出すことができるのです。何度も繰り返し目にするので反復して記憶することができます。

レミニセンス効果を活用すれば効率よく勉強できる

レミニセンス効果は記憶したことは一定の時間を置くことで思い出しやすくなるというものです。試験前は徹夜して脳に叩き込んでいた人もいるのではないでしょうか?しかし徹夜して満足のいく結果を残せた人はどれくらいいるのでしょうか? 睡眠は昼間の記憶を整理するのに重要な役割を果たします。寝る前に勉強することで寝ている間に情報を整理整頓することができるので、勉強した内容の理解につながるのです。 思い出さなければ忘れてしまうのが人間です。反復して記憶すること、間に睡眠を挟むことで記憶を脳内に定着させることができます。レミニセンス効果を活用することで効率のいい勉強をすることができるのです。

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