表情がかたい人の特徴・心理や改善方法は?漢字は硬い・固いのどちら?

人間関係

「表情がかたい」という意味を考えたことはありますか。漢字で書く時には「硬い」と「固い」のどれを使うでしょうか。言葉の意味に加え、表情がかたい人の特徴や心理を探ってみました。また、表情をやわらかくするための改善方法や、表情がかたい人との接し方も解説します。

そもそも表情がかたいってどんな意味?

身の周りには、表情がかたい人が必ずいます。個性はひとそれぞれなので、表情がかたい人もいれば柔らかい人がいて当然です。しかしこれだけは言えます。表情がかたい人よりも、柔らかい人の方が近づきやすいという事です。どうしてそうなるのでしょうか。表情のかたい人について色々見てみましょう。

「表情がかたい」の意味

「表情がかたい」の意味は、「外見がこわばっていて柔らかみがないこと。または、緊張していてぎこちないこと」です。いずれにしても、表情がかたい人と面と向かったら、この人とは話がはずまないだろうと誰もが感じてしまうでしょう。表情というのはそれだけ心の中を投影するものなのです。

そのため、表情がかたいのは心の中に柔らかみがないことを写し出しているのです。人間が感情を表現する際には、感情を込めたメッセージとともに表情を変えて表現するのが普通です。しかもメッセージの内容に合った表情がシンクロして現われてこそ、心情が正確に相手に伝わります。

表情がかたいというのはこのコミュニケーションのスキルが大幅に制限されていることを意味します。

漢字は「硬い」それとも「固い」?

「表情がかたい」の「かたい」という言葉に漢字を当てはめるとすると、「硬い」なのか「固い」なのか迷います。正解は「硬い」なのです。そもそもの意味は、「硬い」というのは、材質が密になっており形が変わらないという意味です。岩石などの性質を表す場合は「硬い」を使用します。さらに硬さの度合いは「硬度」で測定します。

また、「固い」は強くてしっかりしていて形が変わらないという意味です。固い抱擁とか握手、固い地盤という場合に使います。これだけを見るとどちらも同じような意味合いです。ところが決め手となるのは、対義語です。「固い」の反対は「ゆるい」となり、「硬い」の反対は「やわらかい」となります。

表情がかたいの反対は、表情が「やわらかい」ですから、表情を表す場合に漢字ならば「硬い」の方が正しいのです。

表情がかたい人の特徴

それでは表情がかたい人の特徴はどのようなものでしょうか。自分の身の周りにいる表情がかたい人を思い浮かべてみましょう。その人達の性格はどうなっていますか。見た目はどうなっていますか。きっと共通点がわかるでしょう。

特徴①コミュニケーションがとれない

表情がかたい人は元々人との会話がぎこちないのです。このため人と話をする時に会話が長続きしません。会話の相手も表情がかたい人と話していると、だんだん話そうという気力がなくなっていきます。やはり人間関係を築く上ではお互い打ち解けていく事が何よりも大事なことであり、そのためにも会話に伴う表情は非常に大切なのです。

人の心の中は外からは窺い知れません。しかしながら、人は心の中をよく知らないと仲良くなれないものです。話をしていて自分がどう思っているかをハッキリ相手にわかるように表情も伴って伝え、お互いに意見を述べ合わないと心からわかり合うことはできないでしょう。表情がかたい人は残念な事に、これができないため人間関係を築くのが苦手なのです。

特徴②笑顔を作れない

あまり笑わないのも表情がかたい人の特徴です。そもそも笑うためには顔中の筋肉を柔軟にしないと笑えません。表情がかたい人は顔の筋肉が引きつってしまうので、物理的に笑えないのでしょう。ところで、笑うというのはストレスの発散にもなります。また免疫力を高めるということも近年証明されています。

もし笑いが少ないと、ストレスをため込んだり、免疫力が低下するという負の連鎖も生じかねません。このように、表情のかたい人は心の中にストレスが溜まっていたり、免疫力が低下して身体がつらくなってきてしまい、ますます笑わなくなってしまいます。

特徴③感情表現が苦手

表情がかたい人は、顔の筋肉を動かすこと全般が苦手となっています。こういう人は損なタイプです。つまり頭の中には感情は豊富にあるのに、それを表現するやり方がわかっていないのです。頭の中では抽象的にいろいろな感情が浮かぶのですが、それをどのように相手に伝えたら良いのかわからないのです。

そのため、いきおい表情がフリーズしてしまって、表情がかたい状態になってしまいます。

特徴④まじめすぎる

まじめすぎる人というのは、理性的なために物事を捉えるときには論理的に考える傾向があります。そのため、感情はどちらかというと邪魔に思っています。感情はできるだけ取り払って、物事の論理的展開を楽しみます。このため、もともと頭の中では感情的なことを考えるのが得意ではありません。

いつも何事もなく、平静な状態ならば心地良いと感じているので、感情の起伏は避ける傾向にあります。

特徴⑤感情が顔に出ないタイプ

このタイプは、もともと頭の中で感情に関することを考えていない傾向があります。これも個性の一つでしょうが、感情面が欠如しているというロボットのような性格になります。このような人は映画を見て泣いたり笑ったりということもないでしょう。心の中の感情に関するセンサーのスイッチが切れているような状態です。

このタイプの人の表情を柔らかくするのは至難の業となります。

特徴⑥警戒心が強い

警戒心が強い人は、なかなか自分の本心を表しません。下手に感情に出してしまって引っ込みがつかなくなることを怖れているのです。このため、このような人の表情を柔らかくしようとしたら、まずは心から信用してもらうことが必要となります。これもなかなか大変なことですが、もし本当に信用してもらえたら、色々な表情を見せてもらえるようになります。

表情がかたい人の心理

それでは表情がかたい人の心の中はどうなっているのでしょうか。心の中で考えていることは表情に出やすいといいますが、もともと表情に乏しい人というのは、心の中にも感情が乏しくなっているのでしょうか。それとも他に何か理由があるのでしょうか。

心理①周りに興味がない

表情がかたい人はそもそも自分の周りに興味がないのです。周りで何が起こっていようと、自分は関係ないと思っているのでしょう。あるいは自分は関わりたくないと思っているのかも知れないです。もともと人との言葉のやり取りに関心がないために、できれば人とは接したくないと考えているのでしょう。

表情がかたい人は、周囲の人とは関わらないで自分だけの世界の中で生きているのが好きです。自分の頭の中だけで考えている間は、表情を動かすスイッチは切っていても構わないのです。困ったことに、人と会うときにもスイッチを入れ忘れているのが表情がかたい人になります。

心理②極度の緊張状態である

表情がかたい人は、よく見ると顔の筋肉が震えているのがわかるでしょう。これは緊張からくるものです。人と会うと緊張してしまうと言うのが、このタイプの人達の特徴となります。では、どうして緊張するのでしょうか。それはうまく話ができるだろうかと心配するからです。

話をすることに普段から慣れていないので、話題の選び方や話のキャッチボールについて自信がありません。そのため無理して話を始めても、途中でこれ以上話すことが思い浮かばなくなって、立ち往生する怖れがあるのです。そのような恥をかきたくないと思うと余計に表情がかたくなり、緊張して話せなくなっていくのです。

心理③疲労が蓄積している

身体も心も疲労しているので、顔の表情や周囲への気遣いなどしている余裕がないということもあります。確かに普通の人でも疲れている時には口が重くなります。人と話をするよりもボーっとしていたいと願うでしょう。表情がかたい人は、運動をしていなくても、また昨夜寝ていないというわけでもなく、とても疲れているのです。

もっと言えば、世の中で生きていくだけで疲労が蓄積していくのです。まさに「生きていくのが辛い」という状態です。従って、周囲の人達にやれ表情が乏しいとか話題が少ないとか言われても、本人は一向に構わないのです。なぜなら生きているだけで既に疲れ切ってやる気が出ないほど心身共に疲労しているからです。

心理④悩み事や考え事をしている

表情がかたい人は、実は心の中で今いる状況下とは全く別のことを考えています。それは悩みのこともあるし、自分の関心事に意識が集中しているということもあります。そのため現在目の前で話をしなくてはいけない人がいたとしても、別の事を考える方が忙しくて、魂が目の前に降りてきていません。このような状態なので、相手からすれば失礼な存在にうつります。

本人は、目の前の相手に自分の考えていることを表情に表して伝えようという意識がありません。相手にとっては本当に失礼極まりないことですが、自分の悩みや考え事で手一杯な状態の表情のかたい人には「暖簾に腕押し」と思うしかないでしょう。致し方ないことです。

心理⑤嫌いな相手と対面している

これは仕方のないことかも知れませんが、嫌いな人と対面すれば普通の人でも表情はかたくなります。嫌いという感情があれば、話も上の空になりますし相手が気に入る話題に合わせようという気力も湧きません。とにかく早くこの時間が終わって欲しいと願って対面しているのです。

こういうこともありますので、自分と向き合っている相手の表情がかたいと気付いたなら、もしかして自分が嫌われているのではないかということを疑ってみたほうがいいでしょう。

表情がかたい人を柔らかくする改善方法

表情がかたい人がそのままでいると、異様な雰囲気になってしまいます。特に少ない人数の集まりの中だとすると、このような人が存在するだけで盛り上がりに欠けてしまいます。もしできることなら、表情がかたい人を少しでも柔らかくしたいものです。いったいどのようにすれば良いのでしょう。

改善方法①気が合う友達と喋る

表情がかたくなるのは、うまく話ができないのではないかという不安感があるからです。そこで、できるだけ実際に話をすることが必須となります。まずは話のしやすい友人から試すことにし、その友人との会話を楽しめるようになれれば、だんだんと自信がついてくるでしょう。そして気が合う友達となら、いくらかでも話ができるようになるでしょう。

とにかくどんどん気の合う友達と話をするのです。友達ならば多少会話がぎこちなかったり、会話が途絶えてしまっても寛大な心で許してくれるでしょう。安心して会話の練習をすることで、表情のかたさも取れてくるはずです。

そして喋る経験が増えれば、次にはそれほど親しくない人とも話ができるようになり、次第に表情も柔らかくなっていくことでしょう。

改善方法②笑顔の練習をする

人と向かい合った時に一番歓迎される表情は、なんと言っても「笑顔」です。表情のかたい人は一般的には歓迎されません。とはいえ一気に表情を豊かにすることは困難です。そのため、まず最初に一番歓迎される表情である「笑顔」をすぐに作れるようにすることは意義があります。笑顔を手に入れれば世界が一気に変わります。

この絶大なパワーを持つ笑顔を、自然に作れるようにするのが変身する近道です。このための一番良い方法が、毎朝笑顔の練習をすることです。なぜ朝やるかというと、朝から笑顔を作るとそれを鏡で見ただけで幸せ度が上がるからです。笑顔を作る練習を毎朝続けて習慣化してしまえば、その日会った人たちに笑顔で接する事ができます。

もちろん時間ができたら朝以外でもしましょう。回数を重ねれば自然な笑顔になっていき、相手も笑顔を返してくれたら嬉しくなり、自分の笑顔もより自然になります。

改善方法③ストレス発散方法を見つける

表情がかたいのは、心の中が冷え冷えしているからです。これはストレスが溜まっていて心の自由を奪っているからでしょう。そのため、ストレスを軽減してやれば次第に心の中の重荷も軽くなるはずです。軽くなればそれにつれて表情も柔らかくなります。ストレスを軽減するには、ストレスを発散すれば良いのです。

カラオケで思う存分歌いまくったり、プールで遠距離を泳いだり、あるいはエアロビクスのスタジオでワークアウトします。このように自分の好きなことを思う存分やって、ストレスを発散させましょう。すると心が軽くなり、自然と表情が柔らかくなっていきます。

改善方法④顔の筋肉をほぐす

人間はいつもやっていないことでも、気持ち一つでやれるものだと思っている人は多いでしょう。もちろん、もともとその能力があれば、気持ちの切り替え一つでできることもあります。ところが、得てしてやり慣れていないことは、いざやろうとしてもできないものです。

顔の表情もそのような訓練を要するものの一つです。顔の表情を柔らかくしようと思ったら、まずは顔の筋肉をほぐすことから始めましょう。

表情がかたい人と接する時はこうしよう!

仕事やその場の成り行きで、表情がかたい人と話をしなければならなくなることがあります。「今日は運が悪い」と嘆く前に、どうしたらこの人とコミュニケーションがとれるだろうかと考えましょう。いくら表情がかたいと言っても、血も涙もない人というわけではないので、うまく感情を乗せてあげられたら意外な展開が期待できるものです。

相手の表情を気にしない

人間はどうしても視覚に左右されてしまいます。例えば「この料理はとても美味しいです」と絶賛しながらも顔はまずそうにしていたら、本当は美味しくないのだと判断しがちです。しかし表情のかたい人とうまく接しようと思ったら、まずは視覚を意識の中で遮断してしまうことです。

いくら相手の表情が乗り気でなくても、話を盛り上げるように努力してみましょう。なお、いくら相手の表情は関係ないとは言え、相手の目を見て会話をすることは大切です。目をきちんと見て、表情は気にしないで自分は努めて表情を豊かにして話し続けていれば、次第に話の内容が充実してきます。

そして相手も警戒感がなくなったら、表情が柔らかく穏やかになるでしょう。

緊張を和らげてあげる

表情がかたい一番の原因は、緊張しているからかも知れません。そのため、もし緊張を和らげてあげることができたら、顔の筋肉も柔らかくなって笑顔が見られるようになるでしょう。まずは、こちらの眼差しは可能な限り優しくして、相手が安心するように柔らかく語るように徹することです。

「リラックス」を合い言葉にして、面白い話をして笑いが出るようにしていくのも必要です。さらに相手が少しずつでも話し始めたら、傾聴に徹します。話の腰を折るようなことは絶対にしてはいけません。そして相手の言うことにうなづいてみましょう。相手の表情が柔らかくなるまでは、こちらも修行だと思って頑張りましょう。

もし話の内容も盛り上がって来て、相手も心から笑えるようになって来たら努力が報われます。

表情がかたいのは個性だという認識が必要

表情がかたい人を見ると、この人とは会話がはずまないのではないかと感じるのが普通でしょう。通常こちらも笑顔になって相手に近づいて行けるのは、相手の表情が豊かで笑顔だからです。話しやすそうだと思えるからです。とかく印象というものは、その人の持つ雰囲気が大部分を決めてしまいます。

さらに、相手の反応は自分を見ての反応であることも確かなのです。心理学で使われているミラー効果(ミラーリング効果)では、好意を持つ相手のしぐさや表情を自分が無意識のうちに真似てしまうと言われています。表情のかたい人には、表現力豊かな好感を覚える人の真似から始めてみるようアドバイスしてあげても良いかも知れません。

しかしながら、表情がかたいのは個性のひとつと思い、気にせずに付き合えば、表情のかたい人も心を通わせてくれるものです。そうすれば表情も柔らかくなってくるでしょう。

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