不信感の原因や心理は?払拭する方法や不信感を抱かれたときの対処法!

ビジネス心理

どんなに仲のいい関係だと自分では思っていても、ちょっとしたきっかけで不信感を抱いた経験はありませんか?また意見の食い違いで、相手から不信感を抱かれてしまった経験もあるなどして、心を傷めてはいませんか?今回は不信感の原因や心理、対処法などをお話ししていきます。

不信感の原因を取り去ろう

あなたは、日頃から何だかわからないけど、相手が信じられない感情がわいてくることはありますか?また、自分に自信がなくて、いろんな場面での対人関係がしんどいと思うことはありますか? それはあなたの中にある「不信感」からくる感情かもしれません。不信感があなたの心の中に大きく存在していることが原因で、自分に自信を持てなかったり、相手を信じられないという現状を招いていると考えられます。 今回は、この不信感を払しょくすることを目標に、どこから不信感が自分の心に生まれてきているのか、考察してみましょう。

不信感とは?

では、不信感とはどういう意味で、どういう状態を指すのでしょうか。調べてみますと、相手を信用していない考え、信用できないという感情などを意味する語、とあり、「政治に対する不信感」という言い回しは、日常でも耳にすることと思います。 相手が信じられなくて、自分の心がしんどい、そんな状態を指すようです。また、不信感の類語と英語表現についてもそれぞれ以下にご紹介します。

不信感の類語

不信感の類語として、一番わかりやすいのが、「疑いを持つ」になるかと思います。不信感という言葉だけでは何となくぼんやりしていた意味合いが、類語が「疑いを持つ」と聞くと、なるほど!と納得しませんか? ほかには、疑心暗鬼、疑心、疑念、 猜疑心など、「疑う」「信じられない」という意味合いの言葉が並びます。

不信感の英語表現

不信感を英語で表現すると、「sense of distrust」で、「distrust(不信)」を抱いた感情、となります。

不信感には4つの種類がある

ここからは不信感について、掘り下げてお話ししていきます。表題のとおり、不信感には4つの種類に分けられますので、そちらをひとつづつ説明していきます。

無関心型

まず1つ目、無関心型とあり、他人と深くかかわらない、人間のいい面も悪い面にもこだわらないタイプです。相手の心を深くまで勘ぐったりしないので、人と軽い感覚で付き合い、深くかかわろうとしません。 また、他人に興味がないので、人間関係もさほど広くなく、あったとしても表面的な付き合いをします。

性善説型

次に、性善説型です。こちらは、人との信頼関係を深めることができ、また、自分のことも信頼できると考えています。また、他人を信頼しているので、理由もなく疑ったりしませんし、人間誰しも良い面・悪い面があるけれども悪い面などほぼないと思っています。 こちらは、理想の心理状態であり、このような心理の人は、良好な対人関係を築くことができると言えるでしょう。

性悪説型

次にこちらの性悪説型ですが、他人に対しての警戒心が高く、信頼感が持てません。良い人などいないという考えが根底にあるので、常に人と接するときは警戒しています。 また、ありもしない妄想で自分をがんじがらめにしてしまったり、先々を良くない方向にばかり考えたりするので、客観的に見ると取り越し苦労な面が見られます。

情緒不安定型

最後の4つ目、情緒不安定型です。一言で言うと、相手によって態度が変わる人です。その区別は自分が信頼している人かどうかで、信頼できる人には心を開き、そうでない人には不信感を募らせます。 信頼感と不信感、どちらも持ち合わせているので、対人関係においては、前向きになれる時と、落ち込むような時とがあります。

不信感がつのる心理とは?

不信感という言葉の意味や、分類があることをおわかりいただけましたか?ここからは、その不信感が芽生え、むくむくと大きくなるその心理状態についてお話しします。いくつかありますので、それぞれに自分の不信感を感じる時と当てはめて考えてみてください。

心理1:疑り深くなっている

過去に自分の信頼している人に裏切られたなど、自分の心に傷を受けたと感じた経験があり、対人関係に不信感を抱くきっかけになったという場合もあるでしょう。それは信頼していただけにショックも大きく、心の傷も深いものとなりかねません。 そういう経験をすることによって、今後出会う人に対しても、「どんな人だろう」「何を考えているのだろう」疑いの目で相手を見ることから始まります。そして不信感を持ちながら相手との関係をおそるおそる、深めていくこととなるでしょう。 また、人に対して疑り深くなっているため、どんな人に対しても不信感を抱いてしまうこととなってしまい、ぎくしゃくした対人関係となってしまいます。

心理2:真実と想像がごちゃ混ぜになっている

もともと心配性であったり、人の気持ちに敏感である人は、その目の前の現実からまだ起こってもいないその先のことをああでもない、こうでもないと考え悲観的になる傾向にあります。 頭の中がその思考に支配されればされるほど、昼夜問わず、いつも何か考えている状況に陥ってしまい、結果、不信感でいっぱいになってしまいます。 それは、目の前で起こった出来事に対して、自分がいろいろとネガティブに考えてしまっているがためにすぎません。現実も想像もごちゃ混ぜになってしまい、自らが不信感を招いている、そんな心理状態です。

心理3:不安な感情で心がおおわれている

理由もなく、不信感に襲われる、そんな場合もあるでしょう。例えば、職場で自分以外の数人が何か話していたら、自分のことを悪く言っているのではないかと不信感を抱くなどです。 ただ、数人が集まって話しているだけなのに、ネガティブな思考に傾くということは、自分の心が不安定な心理状態にあり、どんな場面であろうと不信感が湧きあがってくることがあります。 そういう不信感を強く感じる人は、自分のことも信じられていないことが多く見られます。自分に自信がなかったり、誰にも言えないコンプレックスがあり、そのことに触れることをさけて見えないようにふたをしているなど、自分の感情に向き合えていない、不安な心の状態であると言えます。

不信感がつのる原因は?

では、不信感が募る原因、そういう心理状態になってしまう原因はどういったものがあるのでしょうか。

原因1:裏切られた経験がある

不信感を抱くようになってしまった大きな原因とも言える、相手の裏切り。信頼していた人であればあるほど、心の傷は深いものとなっているに違いありません。 それは、大人になってからももちろんですが、幼少期に受けた心の傷も、奥深い部分に刻み込まれています。その傷が癒されないまま大人になり、どんな人にでも不信感を抱いてしまう、そんな人も少なからずいることでしょう。 裏切られたことですべての人が痛手と感じるわけではないので、個人差もあることと思います。しかし、不信感を感じ、その感情で心が締め付けられる思いをしているなら、そのことが原因であると言えるのではないでしょうか。

原因2:対人関係に自信がない

自分の発した言葉で相手を怒らせてしまった、嫌われてしまった、そんな経験がある人も強く不信感を抱いてしまうのではないでしょうか。それは自分が故意でなくとも、相手にとって不快であれば、仕方のないことだったというしかありません。 しかし、その経験がトラウマとなり、行く先々で相手の反応が気になり、自分の言動で相手を怒らせてはいないか、不機嫌にしていないかと考えてしまい、対人関係が苦手と感じてしまうこともあります。 そのことがきっかけで自分の感情をなるべく出さずに、相手の反応を伺いながら話したりしていると、逆に不信感を抱くこととなってしまいます。また、自分の感情を出そうとしないので、相手にすれば何を考えているのかわからなくて、不信感を抱かれる原因ともなります。

原因3:いつもと違う様子や態度

相手が何だかいつもと口調が違う、機嫌が悪そうだったり、逆に機嫌がいい、やたら話しかけてくるなど、身近な人であればなおさら、不信感が生まれる原因となるでしょう。 いつもと違う言動から、何か隠し事をしているのではないかと疑い、相手の言動をさらによく観察し始めます。そこからは相手に対する不信感は増大していくばかり。 それは自分も隠し事や、話しづらいことがあるとそれに気づかれないようにと自分を取り繕うとしていると知っているから。その思いがあるがために、相手の不審な言動に不信感を抱くことになるのです。

不信感が芽生えたときの対処法

何らかの原因で不信感を抱くことになってしまった場合、どんな対処をとることが適切なのでしょうか。不信感への対処法をいくつかご紹介します。

対処法1:自分の思い込みや先入観を捨てる

まず、一つ目の不信感に対する対処法として、自分の思い込みや先入観を捨てること。長く人生を送ってきた中で、「自分を守るため」に自分の中でできているルールの多さに目を向けてみてください。 「嫌われないために」時間は守らなければならない、自分の思いは言わない、など、ありとあらゆるルールに自分を縛り付けていたことがわかります。そのルールは誰が決めたものでもない、自分の思い込みや先入観からくるもの。 それに自分が縛られていることに無自覚で、そのルールにそぐわない行動や発言をしている人を見ると、不信感が生まれてきます。それはこれまでの自分自身を守るために必要と思ったルールであって、今のあなたには必要のないものかもしれないし、それを相手に当てはめるのはもってのほかです。

思い込みや先入観が自分の中に増大したのは、ことある出来事に対して、「正しいかどうか」でジャッジし続けた結果のことと考えられます。正しいかどうかで判断すると、人それぞれ答えは違ってきますから、意見の相違や相手に対する不信感が生まれてくるのは当然でしょう。 まずは、自分で当たり前だと思ってきたこと、正解だと思ってきたことの多さに気付き、さらにはそれを他人に当てはめることで不信感を湧き立たせていたことを自覚しましょう。それには、自分の思い込みや先入観を捨て去ること。そこに目を向けてみてください。

対処法2:気持ちを素直に話す

自分はこういう思いを持っている、その意見には納得できない、そうやってストレートに感情を言葉に表すことも不信感を解消するための対処法になります。 もしかしたら相手にびっくりされたりするかもしれません。しかし、相手にすれば理由もよくわからず不機嫌でいられるよりは、「そうだったのか、気付かなかった」と歩み寄ることとなるきっかけになることも考えられます。 人の心の中は、その人にしかわかりません。わかってほしい、わかってくれないと嘆いたところで、不信感は解消されませんし、逆の立場で考えれば、相手の心を読み取ることなどまずできません。

それならば、自分の気持ちを素直に話すことで、お互いの心を通わせるきっかけとなり、相手に対する不信感も気付けばなくなっているのではないでしょうか。 また、自分の気持ちを素直に話すことで、信頼関係も生まれたり、交友を深めることにもつながります。そもそもは不信感を解消するためのことだったのが、その不信感を拭えたうえ、今まで以上の関係を築くきっかけとなることもあるでしょう。

対処法3:相手との距離をうまくとる

相手に対して不信感が募ってしまった、どうしようと考えれば考えるほど、深みにはまってしまうことも考えられます。また相手を目の前にしている場合ならなおのこと、不信感を抱いていることに気付かれたくない、冷静を装いたい、そんな場面もあることでしょう。 そういう場合は相手に入り込まず、うわべだけの対応をし、距離を置くなどの対処をとりましょう。不信感そのものを拭い去ることはなかなかの労力と感情の整理が必要です。 それが目の前の相手となった場合は、焦りの感情も相まって、下手をすれば相手の不信感も招くこととなりかねません。そこは芽生えた不信感は一旦おいて、その場をしのぐことに意識を持っていきましょう。

また急を要する場合でなく、この相手に対する不信感は募る一方で、関わることもつらいと感じたら、自分を守ることを優先と考え、相手との距離を置きましょう。不信感を持つ自分を責めたりする必要もなく、思考や意見の合わない人がいるのは当然のことです。 自分に関わる人すべてとうまく対人関係を築く必要はありません。自分が不信感を抱き続けてつらいと思うのなら、そこはすっぱり割り切ってしまいましょう。

対処法4:自分の感情をくみ取ることを意識してみる

不信感を抱くことになったきっかけに、過去に何かつらい経験があって自分の感情にふたをしてしまい、上手く感情表現できなくなってしまったことも原因の一つと考えられます。 そういう人が不信感を払しょくするためにいきなり相手に対して、自分の思いを表現することは難しいことだと思います。下手をすれば対人関係をこじらせ、相手から不信感を招いてしまうかもしれません。 そこで、日頃から自分の感情に意識を向け、今自分はどういう感情でいるのかと、考えてみましょう。これまで自分の感情に耳を傾けることなく、他人の感情優先で生きてきた自分に気付くことと思います。

初めのうちは自分の中から答えが返ってこないこともありますが、大丈夫です。答えがなくともそれを繰り返すうちにだんだんとどういう感情でいるかわかってきます。 自分の感情をとらえ、必要な場合はその気持ちを伝えてみる。その気持ちを相手が理解してくれれば、そこで不信感を感じることも少なくなっていくでしょう。

不信感を抱かれた場合にすべきことは?

ではこれまでと反対に、自分が相手に不信感を抱かれてしまった、そんな場合はどうすればいいのでしょうか。

ごまかしたり機嫌をとったりしない

まず、自分に軸を置くことを意識しましょう。相手が不信感を抱いたからといって、機嫌をとったりごまかしたりするのはやめましょう。 自分の言動で不信感を感じたのは、その目の前の相手で、すべての人が感じるわけではありません。また、不信感を抱かれてしまったことで、その相手の感情をコントロールしようとするのは無駄なこと。

相手もいつもいつもあなたのことを考えているわけでもなく、数日もすれば何事もなかったかのように、いつも通りに接しているかもしれません。不信感を抱かれたことを深刻に考えるほど、相手の心をコントロールしたいと思ってしまいます。 そこは、自分の心は自分の中に置き、そこは揺るがされないようにして、相手の不信感の感情と自分の感情をごちゃ混ぜにしないことに意識を置きましょう。

相手を信じる

長い時間をかけて信頼関係を築いてきた相手ほど、相手に不信感を抱かれたとなると、いてもたってもいられない、焦りの感情で平常心でいられなくなるのではないでしょうか。大切な存在を失いたくない、そんな思いで心がいっぱいになってし舞います。 先ほどのように相手の心をコントロールすべく、言い訳を考えたり、どうすれば相手の不信感をぬぐい去ることができるかと、思い悩むこととなるでしょう。また、自分の言動に不信感を抱かれるようなことが見当たらなかった場合、真相は相手の心の中にしかありません。

しかし、波立ってしまった感情を穏やかにするのは、当の本人にしかできませんし、それには時間が必要です。時を刻むことで心も穏やかになり、関係修復に相手もどうすればいいか考え始めるでしょう。 あなたも失いたくない相手なら、ただ相手を信じてその時を待つ、それが今のあなたにできるただ一つの方法だと思います。

縁のものと割り切る

長く続く間柄だと思っていても、お互いの環境が変わると、その関係性もうすれて縁の切れ目となる日がくることも考えられます。 そんな時に相手に不信感を抱かれ、関係修復も難しい状況になってしまったのなら、それは縁の切れ目だったと考えることも一つの方法です。永遠に続くご縁はそうそうありません。 縁が切れると考えると、何だかさみしく心苦しい気持ちになりますが、人間は常に成長し、生きるステージも変わっていきます。その縁が切れるということは、自分の成長と考え、これまでの自分には必要な人だったと感謝の念を送りましょう。

不信感を味わいながら抱く

これまで不信感についてお話してきましたが、不信感のとらえ方にあなたの心の中で変化はありましたか?不信感という感情の心理や原因を知ることで、あなたの相手に対する不信感を客観的に考えられる機会になったのではないでしょうか。 たとえどんな大切な人に対してでも、相手を信じられない感情が湧き上がってくることほど、苦しいことはありません。裏切られるのではないかと不安な気持ちでいっぱいでしょう。 その不信感をなくしていくことは、かなりの時間を要することになります。しかし、きっかけとして一つ、不信感を抱く自分を否定せず、認めることから始めてみましょう。

「味わう」と聞くと何だか傷口に塩を塗るかのように感じられるかもしれません。そうではなくて、不信感が湧き上がってきたときに、否定するのではなく、しっかりとその感情を感じてほしいのです。 湧き上がる感情というものは、あなたの心があなたにわかってほしい何かを訴えかけてきています。しかし、それを否定し押さえつければまた同じことの繰り返しとなり、心は苦しいままでしょう。 そこで、不信感がむくむくと湧き上がってきたら、「何だろうこの感情は、どこから、何でだろう」と考えてみてください。それは不信感を抱く自分を認める第一歩となることでしょう。

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