あなたのまわりに攻撃的な人はいますか?攻撃的な人と付き合っていくことは大変です。攻撃的な人の特徴の背景にある性格や心理状態についてまとめてみました。攻撃的な人への対処法や、また自分が攻撃的にならないための方法も紹介しています。
攻撃的な人とは?
職場などの中に、ことあるごとに他者に対して威圧的だったり声を荒げる人、いませんか?そういう人を攻撃的な人、と言います。攻撃的な人は、なぜ攻撃的になってしまうのでしょうか?その特徴や性格、裏にある心理を掘り下げてみました。
攻撃的な人の特徴・性格
攻撃的な人の特徴や性格は以下の通りです。
攻撃的な人の特徴①常に「人のせい」にする
攻撃的な人は、何かトラブルが発生した時に、常に「人のせい」にする特徴があります。トラブルが偶発的なものであることもあります。そういうときでも、攻撃的な人はその場にいる誰かのせいにして責め立てます。
例えば、床に置いてあった荷物に気が付かず、足の小指をぶつけてしまった。そういった場面において、攻撃的な人は、「ここにこんな物を置いたのは誰!?」と置いた人を犯人として責め立てます。攻撃的な人は、このように、常に「人のせい」にするという特徴があります。
攻撃的な人の特徴②感情的
攻撃的な人は、とても感情的な側面があります。攻撃しているときは、理論的な説明などは難しく、とにかく感情を訴え続けます。「自分は傷ついた」「自分は嫌な思いをさせられた」「自分は不快だ」と自分の感情を訴え続けるのが攻撃的な人の特徴です。
攻撃的な人は、自分の気持ちだけしか見えなくなってしまう人が多いです。そのため、自分が攻撃的になっている最中に、相手がどのように感じているのか、気が付きません。そのため、相手も攻撃的な人だと収拾がつかなくなります。
攻撃的な人の特徴③気持ちの切り替えに時間がかかる
攻撃的な人は、気持ちの切り替えに時間がかかります。いったん攻撃が始まると、割と長い時間、怒りの感情が持続します。まわりが、うんざりしていても、関係なし。自分の気持ちがおさまるまで怒りをぶつけ続けます。
また、切り替わったあと、急に何事もなかったかのように感情が平たんになるのも攻撃的な人の特徴です。攻撃されていた人からすると、今の怒りはなんだったのか…とあきれてしまうほどです。
攻撃的な人の特徴④瞬間湯沸かし器のよう
攻撃的な人の怒りは、頂点に達するまでの時間が非常に短いのが特徴です。よく瞬間湯沸かし器に例えられるのが攻撃的な人の特徴です。まわりからすれば、急に怒り出し、攻撃性を向けられたように感じます。
攻撃的な人を見ると、急に怒り出したように見えます。ですが、実際はきっかけがあり、そこから相手を攻撃し始める時間までが、極端に短いだけなのです。
攻撃的な人の特徴⑤怒りの感情が強い
悲しい、つらい、など本来怒りではない感情を、怒りとして表現するのも攻撃的な人の特徴です。攻撃的な人は自分の気持ちを分類するのが下手です。そのため「悲しい、つらい→泣く」というよくある対処法には至らないのが攻撃的な人によくある特徴です。
そのため、攻撃的な人は、八つ当たりという行為がよく起こります。不安になったり、動揺したり、びっくりしたときも、怒りとして表現するからです。攻撃的な人は、そういう意味では、感情の表現力が乏しいとも言えます。
攻撃的な人の特徴⑥長く続く友達が少ない
攻撃的な人は、長く続く友達が少ない傾向があります。なぜかというと、攻撃的な人の攻撃対象が身近な人になることが多いからです。最初のころは、気を遣っていますが、慣れ親しんでくると、少しずつ攻撃的な関りが増えてきます。
また、攻撃的な人は、家族に対しても攻撃的なことが多いです。攻撃的な人も、大人になると、ある程度外ではコントロールができるようになります。外で我慢している分、家に帰ってきた途端に、急に攻撃的になってしまうのも攻撃的な人の特徴として挙げられます。
攻撃的な人の性格①厳しい
攻撃的な人は、概して厳しい人が多いです。とりわけ他者に対して厳しいのが攻撃的な人です。相手に対する要求水準が高く、それに到達しないと攻撃的になってしまいます。攻撃的な人が求める水準は、相手の状況や能力は加味されていないことが多いです。
攻撃的な人の性格②せっかち
攻撃的な人は、せっかちな人が多いです。待つことが苦手で、相手のペースに合わせなければならない場面ではイライラしていまいます。例えば、渋滞などにはまると、途端にまわりの車や同乗者に対して、攻撃的にふるまいます。
レストランや病院で待たされるのも苦手なのが、攻撃的な人です。そのため攻撃的な人が、少しでも待たされる場面にあってしまうと、まわりの目も気にせず、大きな声で怒鳴ったりします。
攻撃的な人の性格③自己中心的
攻撃的な人は自己中心的なものの考えをする人が多いです。攻撃的になるのは、たいがい自分の身に何か起こった時です。そのため、どんなに攻撃的な人であっても、自分とは関係のない事件などに対しては興味が薄く、攻撃的なことは言わないことが多いです。
攻撃的に発言をしているときは、「わたしは」から始まるIメッセージが多いことが攻撃的な人の特徴です。あなたのせいで、自分が気分を害したことを、必死にアピールしてきます。そうやって相手に、自分の気持ちをおさめてもらおうとするのが攻撃的な人です。
攻撃的な人の性格④パワフル
攻撃的な人はパワフルです。怒りの感情というのは、他のどの感情よりも体力を消耗します。その怒りを通常よりも多く表出している攻撃的な人は、非常にパワフルな性格をしています。
そのため、攻撃的な人は、行動力もあり、社交性も高いです。まわりとどんどん関りを持つため、より攻撃的になる場面が増えます。それでも攻撃的な人は、人と関わることが好きですので、おかまいなしに関わりにいきます。様々な場面でパワフルさを感じさせるのが攻撃的な人です。
攻撃的な人の性格⑤警戒心が強い
攻撃的な人は警戒心も強いです。攻撃的な人は、自分のテリトリーを侵されることに対して非常に敏感です。そのため、攻撃的な人が大事にしている家族や恋人がトラブルにあった時も、非常に攻撃的になります。
攻撃的な人のそれは、愛情というよりは、警戒心です。というのも、根底にあるのは守りたい気持ちではなく、領土を侵されそうだという不安だからです。一見愛情深く見えますが、実は自分の不安のために攻撃的になっているのです。
攻撃的な人の性格⑥短気
攻撃的な人は、短気です。相手の行動をしっかりと見極めてから行動するということが難しいのが攻撃的な人の特徴です。見極めるだけの時間をかけることができないので、よく勘違いをして攻撃をしかけてしまうのが攻撃的な人です。過剰に自己防衛するのが攻撃的な人の特徴です。
攻撃的になる時の心理は?
では攻撃的な人は、どのような心理状態の時に攻撃的になるのでしょうか?
不快な感情が湧いた
攻撃的な人が攻撃的になるのは、不快な感情が湧いた時です。不快な感情とは、イライラする、悲しい、寂しい、疲れた、不安などのマイナスの感情です。攻撃的な人は、そういった感情が湧いたときに、攻撃的になってしまいます。
攻撃的になっている本人は、自分が何を感じて攻撃的になっているのかはわかっていません。そういった不快な感情はすべて、「怒り」に変換されてしまうからです。
感情をなんとかしてほしい
不快な感情が湧いた攻撃的な人は、その感情の処理に困ります。そのため誰か他の人に攻撃的にふるまうことで、不安定になった感情をなんとかしてもらおうとします。自分の感情をコントロールすることが難しいのが攻撃的な人なのです。
そのため攻撃的な人が攻撃している最中、自分で止めたくても止められないという現象が起こります。攻撃的な人は、引き際がわからなくなってしまうのです。そのため必要以上に攻撃し続けることが攻撃的な人には、よく見られます。
屈服させたい
攻撃的な人は、相手に「自分が間違いであった」と認めてもらいたい心理が働いています。つまり自分の攻撃により、相手を屈服させたいのです。攻撃的な人が理不尽なことを言っていても、相手が認めれば正当なことになります。
それゆえ自分を正当化するために、攻撃的な人はますます攻撃的になります。攻撃した相手が「ごめんなさい」と言うと、攻撃的な人の気持ちが少しスッキリするのです。
わかってもらいたい
攻撃的な人が攻撃的にふるまっているとき、実はわかってもらいたいという心理も働いています。攻撃的な人は、「悲しいんだね」「嫌だったね」と攻撃的になった根本の感情をわかってもらいたいのです。
攻撃的な人は、攻撃的になった背景にある心理を理解してもらえることを、実は望んでいます。一見、裏腹な行動にも見えますが、攻撃的な人はそこがうまく表現できません。そのため攻撃的になりつつも、どこかでわかってもらえることを期待しています。
人が攻撃的になる原因は何?
人が攻撃的になってしまう原因は、どのようなものがあるのでしょうか?
精神的に幼い
攻撃的になってしまう原因としては、「精神的に幼い」ということが挙げられます。攻撃的な人は、自分の感情が何かに気づきにくく、コントロールも難しい。攻撃的な人の気持ちの処理の仕方は、幼児期の処理の仕方とよく似ています。
精神的な幼さが、攻撃的になってしまうという行動を生み出す原因となっています。幼少期に、親から共感的に関わってもらった経験が少ないと、精神的な成長が止まります。そして、何かあるとすぐにまわりを攻撃する、攻撃的な人となってしまいます。
気持ちに余裕がない
攻撃的な人も、常に攻撃しているわけではありません。攻撃的な人が、攻撃的になるのは、気持ちに余裕がない時です。まだ予定がある、仕事がたくさんある、お金が少ないなど気持ちに余裕がない時にこそ、攻撃的な人は、攻撃的になってしまうのです。
敏感
攻撃的な人は、人からの攻撃にとても敏感です。また、少し被害妄想的なところがあるのも攻撃的な人によくみられます。そのため、攻撃的な人は、自分が嫌がらせを受けたと感じる場面が、通常よりも多いのです。
攻撃的な人はやられたことへの仕返しのために攻撃をします。例えば、車の運転。攻撃的な人は、やたらとあおられていることを気にします。そして、すぐに後ろに回ってあおり返します。攻撃的な人は、まわりからの関わりに非常に敏感に反応するのです。
また言葉の行き違いが起こりやすいのも攻撃的な人によくあるエピソードです。攻撃的な人は、会話の中で、発言者の意図とは違う風にとらえてしまうことが多いです。そして、被害を受けたと感じ、攻撃的になることがあります。
攻撃的な人に攻撃されやすい人はどんな人?
どんな人が攻撃的な人に攻撃されやすいのでしょうか?
おどおどしている人
攻撃的な人は敏感で気の弱い人が多いです。そのため、攻撃的にふるまう相手は、自分より弱そうな相手を選びます。おどおどした印象の人は、パッと見て弱そうに見えるので、攻撃的な人に攻撃されやすいです。
攻撃的な人
少し変な感じもしますが、攻撃的な人は同じタイプの人に攻撃的になりやすいです。それは、攻撃的な人は、お互い感情を逆なでする行動をとってしまうからです。攻撃的な人は、攻撃的な人を見ると攻撃的にふるまいたくなるのです。
受け入れてくれそうな人
攻撃的な人は、攻撃しながら相手を見極めています。この人は攻撃しても逃げないとわかると、もっと攻撃的にふるまってみたくなります。攻撃的な人は、そうやって感情をおさめてくれる相手を探しているのです。
攻撃的な人は、うまく受け止めて感情をおさめてくれる人を見つけると、安心します。攻撃的な人は、攻撃しながらも、そういう相手を探しているのです。ただ、攻撃的な人は、そういう相手には、攻撃しつつも同時に甘えた様子も見せます。
攻撃的な人の対処法は?
攻撃的な人に遭遇した時、どう対処すればいいのでしょうか?
相手のテンションにのらない
攻撃的な人は、とても高いテンションで攻撃的なふるまいをします。そのため、同じテンションで返すと火に油を注ぐことになります。攻撃的な人に、攻撃的に関わってこられたら、あえてゆっくりと落ち着いた声で対応をするといいでしょう。
攻撃的になっている人と話すときは「声は低めに、ゆっくりめのテンポで」が基本です。人は相手のテンポにつられます。攻撃的になっている人でも、それは同様です。こちらのテンションにのってくれるのを待ちましょう。
気持ちの部分にフォーカス
攻撃的な人が、なぜ攻撃的になったのか、その気持ちにフォーカスします。例えば、レストランの待ち時間に腹をたて、攻撃的になっている人がいるとしましょう。まずは待たせたことを謝罪し、待ち時間が長くて疲れたという気持ちに沿います。
攻撃的な人が攻撃的になっているとき、最初に気持ちを落ち着かせる必要があります。攻撃的になっている人に、説明をしても頭に入らないからです。まずは、攻撃的な人の攻撃的なふるまいがおさまるような関わりを意識することが大事です。
回避する
いくら攻撃的な人でも、なんの予兆もなく攻撃的になることはありません。長く付き合っていると、攻撃的な人が、どういうタイミングで攻撃的になるのかわかってくるでしょう。少しイライラしてきているサインを見つけたら、適当な理由をつけて、その場を離れるのも手です。
その場を離れられそうにもない時は、攻撃的な人の気持ちを逸らす手立てを考えましょう。少し笑いを入れてみたり、先に「疲れますよね」と気持ちにフォーカスした声掛けをしたりするのも有効です。
攻撃的な人に攻撃されないのはどんな人?
攻撃的な人に攻撃されない人もいます。どんな人でしょうか?
強い人
攻撃的な人は気が弱い人が多いです。そのため、本当に強い人には向かっていきません。向かっていったとしても、一喝されるとと二度と攻撃的にふるまいません。攻撃的な人は、自分より強い相手か弱い相手かを即座に判断しています。
強い人にバックについてもらうだけで、攻撃的な人から攻撃されにくくなります。この人に何かすると強い人が出てくると感じるからです。攻撃的な人に弱いと判断されているときは、強い人を味方にするといいでしょう。
反応が薄い人
攻撃的な人は、相手にリアクションを求めて攻撃しています。攻撃的な人は相手を攻撃して屈服させたいのです。そのため、反応が薄いと、攻撃的な人はやる気を失います。途中でトーンダウンしてくるのです。
そのため、普段から表情もいまいち動かず反応も薄い人に、攻撃的な人は興味がありません。攻撃的な人と反応が薄い人は、水と油、交わりようのないタイプ同士といえます。
鈍感な人
攻撃的な人は、鈍感な人にも攻撃しません。なぜなら、攻撃的なふるまいをしても、気づいてもらえないからです。「のれんに腕押し」状態になってしまうのです。すると攻撃的な人は、攻撃しても意味がないと感じ、テンションが下がります。
あえて鈍感そうにふるまうことも、攻撃的な人に攻撃されないためには有効です。攻撃的にまくしたてていても、まるで他人事のように朗らかに聞いていると、攻撃的な人も諦めます。
攻撃的な性格を治すための方法は?
攻撃的な性格を治すにはどうしたらいいでしょうか?また自分が攻撃的にならないようにするためにはどうしたらいいでしょうか?
攻撃的な性格を治す方法①生活の見直し
攻撃的な人は、時間やお金、精神面で余裕がない人が多いです。まずは余裕がない状態を見直すことが、攻撃的な性格を治す第一歩です。攻撃的な人は、生活を見直して、ギリギリな部分がないか確認してみるといいでしょう。
攻撃的な性格を治す方法②感情に気づく
攻撃的な人は、攻撃的になっているときに自分の感情に気づいていないことが多いです。そのため感情をコントロールできないのです。まずは自分がイライラしてきている等、感情に気が付くことが大事です。そのため攻撃的な人が、今どういう気持ちなのか自分で考えることは効果があります。
人間は、思考と感情は同時には処理できません。つまり、攻撃的な人が自分の気持ちがどうなのか考えると、湧いてきていた感情が落ち着くのです。すると、攻撃的にふるまう必要がなくなるのです。
攻撃的な性格を治す方法③考え方を変える
攻撃的な人は、自分が被害にあっている意識が強いです。つまり攻撃的な人は、ネガティブに物事をとらえがちです。自分が責められている、攻撃されている、嫌がらせされている、攻撃的な人はそういう風に考えがちです。
攻撃的な性格を治すには、考え方を変えるように意識するといいです。自分がネガティブにとらえがちなことを意識します。それから少しずつ違う見方ができないか考えます。そうしていくことで、攻撃的な人も、少しずつ攻撃する理由がなくなります。
自分が攻撃的にならないようにするために
攻撃的にならないために一番大事なのは「余裕を持つこと」です。どんな人でも攻撃的な気持ちというのは持ち合わせています。それが出やすいかどうかは気持ちの余裕の違いです。
ギリギリの状態でがんばり続けると、気持ちの余裕を失います。すると攻撃的になりやすくなってしまいます。少しイライラしているような時は、余裕を失いつつあるサインです。攻撃的にふるまってしまう前に、休息を入れましょう。
攻撃的な人も攻撃はしたくない
攻撃的な人でいることがいいと思っている人はいません。どんなに攻撃的な人でも、できれば攻撃せずに済めばいいと思っています。好きで攻撃的になっているわけではないのです。
また、どんな人でも攻撃的な気持ちは持っています。強さや、向ける方向が違うだけで、誰しも攻撃的な人になる可能性は秘めています。
攻撃的な人と関わるのは疲れます。でも、その裏にある心理や原因を知れば、攻撃的な人への見方も変わります。対処の仕方を知っていると、必要以上に攻撃的にさせてしまうことも減ります。
攻撃的な人を迷惑だと退けず、少し対処法を使って関わってみることも大事です。そうすることで、攻撃的な人のいい面が見えたり、攻撃的な人が攻撃的でなくなったりします。ぜひトライしてみてください。
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